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【福祉未来価値創大賞2019 大阪府知事賞 金賞】福祉と資源リサイクルにおける未来環境への貢献

2020.2.1 sat

ソーシャルビジネスモデル部門
<機械化・システム化型>
株式会社アスク NPO法人夢桜ホーム

企業と福祉施設が協働で資源リサイクルを行い、企業は福祉と環境に貢献、福祉施設は資源リサイクルを通じて障がい者の工賃向上と雇用創出、国内の資源リサイクル改善、環境改善への取り組みを行っている。

■ポイント
廃電線などを銅線と被覆に分け資源リサイクルを行う。その剥離作業には大型剥離機は多くあるが、小型の電線剥離機は国内でもほとんど存在しない。そこでアスクが福祉施設向けに改良を重ね「電線マン」を開発。現在、全国に1400 台以上小型剥離機が納品され、納品された企業や事業所ではすでにリサイクル活動が始まっている。「電線マン」を使用することにより、多様な障がい(知的・身体・視覚等)ある方が仕事に従事できるようになった。
■ビジネスモデル
今回の事業モデルは2013年から取り組んでいる。廃電線や資源リサイクル物はアスクや廃棄資源を取り扱っている企業から安価で提供して頂いたり、中には無料提供して頂ける企業もあり、回収運用するNPO法人も立ち上げた。回収した資源をアスク内にて仕分、福祉事業所へ提供。提供されたリサイクル資材を夢桜ホームで仕分けをしている。資源リサイクルで生み出される資源は必ず売却が可能。2019年度には資源が輸出禁止になる事で国内におけるリサイクル活動が増える事が予測される。特に廃プラやミックスメタルといった資源分別も大きな役割を果たす。そこでアスクでは大型分別機を導入し、夢桜ホームや他の福祉施設と協働で資源分別リサイクル活動として新たな資源リサイクルも始めている。これから大きく必要になるリサイクル分野には、人、技術、知恵がたくさん必要になる。個々の資源ゴミに対する意識だけでなく、国の仕事として世界の方々と手を取り合い、環境問題に取り組まなければならない。地球の未来のため資源リサイクルを企業と福祉が協働して行う活動で価値創造する分野であると考えている。
■工賃向上
1人の利用者が電線マンを使用して電線剥離を行い、1日10㎏剥離できると、1か月(20 日間)で工賃として15,000程度お支払い可能。作業の分担や効率化を図り、作業量が増えればその分工賃も増やしていける仕組みである。