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【福祉未来価値創大賞2019 大阪府知事賞 大賞】 エシカルファッションでつながる、広がるインクルー ジョンの輪。樹から生まれた神秘のファブリック製品 (2)

2020.2.1 sat

福祉事業所の得意・特性を活かした、製品づくり事例

【事例1】
縁樹の糸x社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会

縫製が得意な大阪手をつなぐ育成会。スカーフやマルチクロス、ご朱印帳袋、ポーチなどの縫製加工を依頼している。これまで縁樹の糸だけではロット対応ができなかったところで担い手となっている。
【事例2】
縁樹の糸x特定非営利活動法人萌友-for you

草木染、刺し子、さき織りなど布製品の製造、加工技術を得意とするfor you 。スカーフやコースター、小物雑貨等の加工を依頼。中でも一点一点、丁寧に風合い豊かに染め上げた草木染めのスカーフはお客様からもご好評。
【事例3】
縁樹の糸x社会福祉法人若草会

細やかな梱包作業が得意というところから、製品のパッケージングを依頼。利用者様に得手不得手があるため、より美しく効率的パッケージに仕上がることも考慮しながら、パッケージデザインを企画。
【事例4】
縁樹の糸x一般財団法人カナウ

幅広い作業をお得意とされている事業所であるが、ハンドタオルの縫製、コースターの製作を依頼。六甲山の麓で活動されているというご縁もあり、六甲山の樹木を使用したコラボレーション商品の展開を予定。
【事例5】
縁樹の糸x工房はんど

個性的な作風をお持ちのクリエイターが所属している事業所で、それぞれの持ち味を感じさせる線画に魅力を感じた。2020年の干支であるネズミをテーマにした、「ねずみづくし」シリーズを展開。感性豊かなアーティストたちが描いたねずみのイラストでマルチクロスを製作。「アートなものづくりで驚きや喜び、やりがいを創造したい!アーティストたちの個性をより多くの人に手に取っていただきたい!」という想いから生まれたコラボレーション。新しい樹のぬくもりを伝えると共に、今後もこころあたたまる個性的なアートを拡げる活動を共に目指していく。
■工賃向上
商品の製造工程の一部を委託。しかし多くの事業所で今まで加工のみの受託をしたことがなく、商品価格の中に加工賃が含まれており、加工賃が不明確になっているケースが多く見受けられた。また、加工を請け負っていても専門的な企業と比べると、安定性や効率に劣る点もあり、時給での計算が難しい。昨今の繊維業界の過激な価格競争もあり他社と比べると高額になる、という課題もあった。以上のことから、仕事の依頼は次の点を大切にしている。
1.それぞれ事業所の仕事の状況やその時の人材の特性を踏まえてフレキシブルに都度都度、相談する。
2. 工賃向上のことも大切だが、作り手(= 利用者)にとって継続的で働きやすい環境づくり、やりがいのあるお仕事を持続的に依頼できる関係づくりを大切にする。
3. 仕事をお願いするにあたり、効率的な作業になるよう依頼内容の打合せを行い、無理のないスケジュールでの仕事依頼の調整、フレキシブルな工賃設定を設ける。また福祉事業所の協働によってブランドバリューを創造できるようなコラボレーションの企画を今後も進めていく。