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チャリティーショップ「ふくる」

2020.2.1 sat

ソーシャルビジネスプラン部門
<課題の掛け合わせ型>
生活協同組合コープこうべNPO 法人月と風と

障がいある方の働く場の創出、店舗への客数アップ、日本の服の約80% は廃棄されている服のリサイクル、など様々な課題解決を目指すチャリティショップ「ふくる」(企画・運営:NPO 法人月と風と)を立ち上げた。

廃棄される服の山の様子
■ポイント
地域のみなさまからご寄付いただいた不要な衣類をお店「ふくる」で販売し、障がいある方の働く場の創出をしている。「ふくる」では、店舗販売員や商品管理、ご寄付いただいた衣類の洗濯・アイロンがけ・選別作業などが主な作業。「ふくる」はコープこうべの尼崎近松店にテナントとしてあり、コープこうべにとっても、客数の増加や店舗の活性化、家賃収入による経営貢献につながっている。
■ビジネスプラン
自分が着れなくなったもの、他の人にゆずりたいと思うものをチャリティショップに譲って頂き、捨てるだけだった洋服が地域の中で回りはじめる。キレイな状態になった洋服たちが「ふくる」に届くと、トレーニングを受けたスタッフによってコーディネートされ、洋服が店を彩る。お求めやすい価格で、着回したいもの・お気に入りの一品・挑戦したいアイテムなど、ここにしかないラインナップを楽しんでいただく。売上は運営費を除いて、運営スタッフ(障がいのある方)の給与として支払われる。店員はショップマネージャー(店長)以外は全てボランティア。福祉に全く関わりのない高校生やボランティアさんが、障がいのある店員と『いっしょに働く』ことで相互理解が生まれている。広報活動もコープこうべの個別宅配でチラシ等を配布することで、初期投資を低くしつつ、コープには普段来店していない層(子育て世代、若者など)を「ふくる」をきっかけで引き込むことができる。「ふくる」開設にあたり、障がいのある方以外にも尼崎市職員、特別養護学校教師、百合学院女子学生、地域住民など多様な方々が関与しながらオープンにつながった。この関わりが、オープニング後も関心の高さを見せ、各新聞社、近隣の大学生、団体などが視察に訪れることとなった。新たに宝塚地区でも開設の準備が進んでいる。
■工賃向上
いただいた服を、ボランティアさんが中心となって販売するので、経費が最低限に抑えられている。2019 年7月より脊椎損傷の方にスタッフとして店舗で働いて頂き、同年11月からは時給900 円(兵庫県の最低賃金)を支払っている。(7 月~10月の研修期間は時給700円)