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障がい者福祉サービス事業所で作る農福連携 カレーシリーズ、奥能登どんぶりシリーズ

2021.3.1 mon

(株)奥能登元気プロジェクト 障がい者福祉サービス事業所 奥能登WORKSスタジオ

地元の一次産業の規格外の農作物や水産品を有効活用し、 障がい者の福祉事業所で企画、製造、販売を行い農福連 携での六次産業化によって奥能登を活性化する取り組み。

■ポイント
1次産業の規格外品を有効活用し、障がい者福祉サービス事業所で企画、製造、販売を行う農福連携の仕組みは、加工品を売ることで1次産業が年間を通して上げられる収益と人材、設備の確保を実現した。また、今までジャムやソースといったブルーベリーの活用の範囲を、レトルトカレーに加工したことで、他の産地のブルーベリーとは差別化さ れ、奥能登を代表する農作物として付加価値をつけること ができた。この活動を通して起業する労働者や農家などの 法人化の実現によって、新たな雇用を生み出し地域の発展に貢献することを期待される。
▲カレーシリーズ

■ビジネスモデル
農業や漁業を営む1次産業の方々には高齢化や過疎化によって労働人口が減少が深刻化し、また後継者がいない など新たな取り組みができない状況となっている。労働力不足に困っている農業、漁業関係者も多いのが現状。1次産業は収入が、収穫期に偏ることや天候不順や不作による影響が大きく、また豊作すぎても生産調整により収入が不安定となる。そこで、当事業所の就労移行支援、就労継続B型の利用者の方々を地域に住む貴重な労働人口と位置づけ、農作物や水産品の調理、加工、パッケージを事業所内で行い販売することによって、市場の卸価格に左右されず、1次産業の安定した収入に繋がる農福連携での六次産業化となっている。農業、漁業関係者にとっては、年間を通して収入が安定し、事業所が所有する設備を活用できる。また、事業所の利用者の方々においても、加工品の企画、製造、販売に関わることによって、今まで一般企業に就職することが困難であった方でも、収入を得て生きがいをもって生活することが可能となる。この取り組みによって奥能登の労働人口を増やし、資源を活かしながら地域を活性化できる六次産業化と農福連携の仕組みとなっている。商品開発は地域の飲食店にレシピを依頼し、ブランド性を高める。また、昨今の新型コロナウイルス感染拡大防止により休業していた飲食店へ余った食材のレトルト加工を呼びかけ、3回まで無料でレトルト加工ができる取り組みを行った結果、レトルトを試した飲食店とのコラボでの新商品開発に繋がり、商品化が決定している。

■工賃向上
商品開発が進み商品が増えることで、従事する利用者の工賃を向上していけている。例えば A さんは当時時給250円であったが現在350円にまで向上した。このビジネスモデルは利用者の工賃向上だけでなく一次産業者の収入アップにも貢献している。奥能登プレミアムカレーシリーズのブルーベリー農家はレトルトカレーの商品開発、販売をすることで収入も向上し、なにより商品を通して地域との関係が深まったという喜びの声も頂戴している。
▲2020.12.19 北陸中日新聞様に掲載されました

■受賞者紹介
(株)奥能登元気プロジェクト 障がい者福祉サービス事業所 奥能登WORKSスタジオ https://okunoto-genki.com/
石川県輪島市里町1字6番地1